緊張感が漂う空気。
そこに鳴り響く、銃声や悲鳴。
生と死が身近にあるという張り詰めた現状。
息を潜めて見てしまう場面の連続。
一瞬足りとも気が抜けない。
実際の戦場も、このような静けさと、
突然の爆音に包まれているのかもしれない。
WWⅡホロコーストを逃れて疎開した1人の少年。
様々な差別や迫害に抗いながら生き延びて行く。
受けている扱いが人間じゃない…
自由もなければ、相手を思いやる気持ちもない。
人間が、理性や想像力を失ってしまうのが戦争。
でも元を辿ればその戦争を巻き起こしたのも人間。
あらゆる試練の中で、“選択“が迫られ、
自分の意思が最後の方では見え始めた。
子供から大人へと成長していく姿。
モノクロ映像ならではのコントラスト。
無駄な音楽も、効果音もない、それなのに、
ここまで引き込まれてしまう画面作りに感動した。
美しい映像と、大胆な構図。
圧迫感のある画面も見ていてひやひやした。
自分が生きている現実とはかけ離れたものを見たな…
という感覚、でもこれが現実…
鑑賞後にポスターを見るとゾクっとする。
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