終始見ていて、他人事じゃない気がしていた。
決まった住居や職を持たず、旅をしながら、
様々な出来事に遭遇していくファーンを見て、
なぜか心救われた気分になった。
将来どう生きていくか不安になっていた中で、
一つの生き方の提案のようにも感じられた。
自然と一体化した生活。
決して楽でもないし、完璧な自由でもない。
けれど、起こることすべてを全身で感じる。
もし私がここの1人だったら…と、
まるで映像の中と自分が一体化してる気がした。
ロードムービーならではの映像、
自然の中での一本道、出会う人々が印象的。
また、走馬灯のように美しい景色。
冬の寒色、夏の暖色、その間にある、
グラデーションかかった夕暮れ時から
空気や風が伝わって来た。
演じている主人公がいるけれど、
エンドロールの名前は、本人達。
実際のノマドの人々と密着して過ごす中で、
フランシス自身に、感情の変化があったような気がした。
彼らが語るからこそ、劇中の言葉はより沁みる。
“さらよなら“ではなく”またね“
“家は場所でなく、心の中にある“
ドキュメンタリーのようにも思える作品。
何よりこれを実現できたことが本当に凄い。
価値観や心境の変化によって、
作品の受け取り方が変わりそう。
また自分が成長した頃に見たいな。
映画という枠を超えた気がしてとっても不思議だった。
コメント