これは君の戦争だ

映画イラストレーターとして初めて、
コメントとイラストを送らせていただきました!

この映画を通して実際に何が起こっているのか、
興味を持っていただけたらなと思います!

学生たちが、社会に対して、なぜ?という
疑問が生まれた瞬間から、全てが始まった。

民衆の抗議デモを発端とする、様々な問題を取り上げ、
現ブラジル社会の成立までを、学生の目線から捉えた青春群像ドキュメンタリー。

この先どうなってしまうのだろうという現在の不安や怒りを、
2013年から2018年までの活動を振り返りながら、
当事者であるルーカス、ナヤラ、マルセラの3人が、
ラップミュージックに乗せて描かれる本作。 

現実のバトルと、ラップバトルがかけ合わる、
ドキュメンタリー映像と音楽の不思議なコンビネーション。
初めて体感するこの感覚がちょっとクセになりそう。

教科書では教えてくれない、リアルなブラジルの姿と、
そこに関わる高校生たちの熱い闘いを描いた10年間。

“闘いはどう変わる?自分らしくなれる?
女性の権利は?表現の自由は?“ 私たちの未来は…

2013年6月、ブラジルのサンパウロの路上で、
公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモが行われた。
初めは値下げを要求するものだったが、勢いをきっかけに、
次第にLGBTQ+、女性の権利、人種差別など、
様々な問題に対する抗議へと連鎖していく…。

2015年10月、政府から公立学校の予算削減案が下される。
こうして思う存分に教育ができなくなった生徒たちは、
現状を変えるべく、ついに自らの学校を占拠し始めた。

彼らの強い意志と、熱量にただひたすら圧倒された。
学生たちの行動は次々にブラジル全土へと広がっていき、
ついには200校以上もの公立学校が学生によって占拠された。

“今普通だと思ってることも将来どうなるか分からない。“

順調に進んだと思われた占拠から3年後の2018年。
ブラジル初の極右政権が成立。
「ブラジルのトランプ」とも言われる、
ボルソナロが大統領になったことで、
希望が見えはじめた未来は彼らを裏切った…

デモ、占拠、封鎖、演説、学生の主張は今でも続いていて、
こうしてメディアを通して世界中へ発信し、違う国に住む
自分のような学生も知ることができるような時代になった。
彼らは私たちに疑問を投げかけ、同時にセンセーショナルで、
エネルギッシュな言葉の数々が世界へ力を与え続ける。

こんな時代だからこそ、今ある当たり前を、他人事ではなく、
自分事として、見つめ直すべきなのかもしれない。

激動の時代は想像とは違う形で、
新たな幕開けを迎えてしまった。
彼らの闘いに終わりはない。

私たちにも考えるべきことがある。
これは君の闘争だ。

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